1965年生まれの日記~離婚しようかやめとくか~

結婚して30年・・夫は発達障がいかもしれません

夜逃げを見た~昔の話し

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わたしが子供のころの話しです。昭和50年ころでしょうか。

小学校で、仲良しのお友達がいました。仮にYちゃんとしておきます。Yちゃんはわたしの家によく遊びにやってきたのですが、今度泊まりに来たいと言ったのです。

そのころ、お友達の家に泊まる遊びも流行っていました。

人の家って、確かに面白いです。家が大きいとか小さいとか以前に、夕飯を一緒に食べたり、小さな習慣の違いを見つけたり、自分の家族と似ているようでまったく違う側面があります。双方の親に承諾を取って、次の週末、Yちゃんは泊まりに来ました。

それはもう、楽しかったです。家族も、子供とはいえお客さんがいるのだから、いつもとちょっと態度が違います。その様子も面白かったです。一緒にお風呂に入って、一緒にテレビを見て、一緒のお布団で寝ました。修学旅行的な楽しさですよね。2人とも、大はしゃぎでした。

次は、わたしが泊まりに行く番です。何のことはない、Yちゃんの家はすぐ近くです。外は何度も通って見ていますが、中に入るのは初めてです。

入ってすぐ、思ったより狭くて暗くて小さい家だということに気がつきました。

Yちゃんは、3人兄弟の長女です。その3人の子供部屋に、わたしも一緒に寝ることになったのですが、こんなに狭くてどうやって寝るんだろうと思いました。すると、2枚しかお布団が敷けないので、いつもそこに3人で寝ているのというのです。その間で寝られるよ、と。そう言われると、わたしも心配よりも楽しさが勝ってしまいました。

夕飯は、お母さんも一緒でした。お父さんは、タクシーの運転手さんで、いつも帰りが遅いとのことです。

ここでもあれっと思ったのは、メインのおかずが千切りキャベツだったのです。

あとは、お味噌汁、漬物くらいでした。わたしには、肉も魚もない夕飯は初めてでした。Yちゃんは、千切りキャベツに醤油をかけ、それをおかずにしてご飯を食べています。他に食べるおかずもないので、わたしも真似をして、初めて醤油をかけて千切りキャベツを食べました。家ではソースをかけ、コロッケの横の添え物だったので、不思議な感じでした。

夜になると、お母さんはどこかに出かけて行ってしまいました。わたしは、大人がいない夜なんて経験したことがなかったのですが、Yちゃんは慣れているようでした。それから、身動きも取れないような狭い布団で寝たのですが、楽しい思い出になりました。何を話したのかさえ覚えていないのですが。不思議と、テレビを見た記憶がありません。

その後は普通に学校生活が続いたのですが、半年くらい経ったころ、Yちゃんが学校に来なくなりました。風邪でも引いたのかな、と思っていたところ、先生が、Yちゃんは引っ越しました、と朝礼で言いました。皆、びっくりです。一言もそんなこと言ってなかったのに。何も聞いてないのに。わたしは、しばらく悲しさでいっぱいでした。

空き家になったYちゃんの家の玄関に、何やら張り紙があったのは見かけましたが、そこは当時子供です。大人が何か話していても、まさかYちゃんの話しとは思いません。お父さんが借金して困っていたなんて思いません。

中学校を卒業するころになって、初めて他の友達から、Yちゃんちは夜逃げしたんだよ、今は北海道にいるらしいよ、と聞かされました。

Yちゃんは学校に行かないで働いているらしい、とも聞きました。本当かどうかはわかりません。友達も、親や他の大人が話しているのを聞いただけかもしれません。

今でもあるのでしょうか、夜逃げ。あるのでしょうね、多分。どうか法的措置の助けを借りて欲しいと思います。巻き添えになる家族子供が、気の毒でなりません。