帰り道、けっこうな雨に降られました。
今日、ほんの数時間前、駅でご高齢の方に道を聞かれました。やはり、私くらいの年齢の女性には、話しかけやすいのでしょうね。
それで、昔のことを、思い出しました。
今になって、「あの時こうしたら良かった」「あんなこと言わなければよかった」と思うことありませんか。
わたしは、そういう1人反省会はしょっちゅうあります。
子供たちの夏休み、1回くらいは、東京方面に遊びに連れて行ったものです。
都内には、大きな博物館や資料館の類がたくさんあります。田舎住みでは、なかなか普段訪れる機会がありません。
そんな夏休み、子供と東京に行った時、駅の切符売り場で、1人のおじいさんに話しかけられました。
わたしは、電車の時間が迫っているのと、下の子がぐずぐず何かで文句を言っていて、気持ちの余裕がありませんでした。
おじいさんの話した内容も、よく聞かないまま、
「あ、わたしもわかりませんので、別の人に聞いてもらえますか」と、すぐさえぎるように言ってしまいました。
すると、おじいさんは別の年配の女性に声をかけ、何やら説明されながら2人で連れだって去って行きました。
わたしは、下の子のぐずぐずを聞きながら、その一連が視界に入りました。すると上の子も、その2人をじーと目で追っているのです。
わたしは、しまったと後悔しました。上の子は、わたしのしたこと、困ったおじいさんの様子、その年配の女性がとった行動を、全部見ていました。
子供は親のしたことを、無意識のうちに真似ます。
わたしは、公共の場で、絶好の教育の機会を台無しにしてしまったのです。
それから年月は過ぎ、上の子と上野駅で待ち合わせした時のことです。
確か、上野の森美術館に行く約束をしていました(進撃の巨人展でした)。
↓何気に行く機会が多い上野の森美術館。
わたしが先に駅で待っていると、上の子が駅から出てくるのが見えました。すると、誰かに話しかけられています。わたしが近寄っていくと、外国人の人に何やら尋ねられているのです。
わたしがそばまで来た時、その外国人はサンキューとにこやかに言って、立ち去りました。
上の子は、
「いやぁー焦っちゃったよ。英語で道を聞かれてさー。簡単な内容なのに、最初よく聞き取れなくて。でも、教えたとおりに行ったみたいだから、よかったよかった!」と言いました。その時、わたしは、あの時のことを思い出しました。
上の子が、困っている人に親切に接することが出来る人間で、良かったと思いました。
現在では、それが満点の答えなのかどうかはわかりません。
道を尋ねる風を装って、詐欺まがいのことをかましてくる人だっているでしょう。単に、日本人は親切、だけで終わることは、少なくなっているのかもしれません。
でも、最近の高齢化で、ますます道中で困っている人を見かけることは多くなりそうです。自分だって今現在、ちょっと電車に乗らないだけで、キョロキョロしてしまいます。
老いは自分もこれから行く道、老人には基本やさしくありたいと思います。
(運転中は別です。歩道を歩いている歩行者を、車で引くなんて、信じられません。絶対にこんな高齢者に、ならないようにしなくては)。