私自身は、そこまで神経質でも、潔癖症でもありません。しかし、こんな感染の恐怖に晒される世になり、さすがに普段からまともに手すら洗っているのかも怪しい夫にはまいりました。そして、もう一つ、くしゃみの仕方もひどいのです。前方をむいたまま、口元に手を当てることすらしません。ちょっと下を向くだけです。
とにかく、何を何回言っても無駄ということだけは、これまでのことからよく分かっていました。
夫にとって、手を洗うというのは、単に手の汚れを落とすことを意味しています。一度、家の中に入ってからも荷物を降ろして、タバコや財布を取りだし、あれこれうろうろばたばたして後ようやく洗面所に向かいます。仕方なしに、夫が触ったところを拭いて回りましたが、さすがに途中から嫌になってしまいましたね。そもそも、家の中に持ち込まれたら最後、感染を予防なんて出来っこありません。運を天に任せる気分で、1年余りでわたしもこんな消毒作業はドロップアウトしてしまいました。
こういった衛生観念の欠如も、障がいぽいと今更ながら思います。それこそ昔は、男なんてそんなもの、くらいに感じていたのですが、こんな事態になると話しは違います。子供がもし小さかったときなら、どんなに大変だったか。普段から、ヘビースモーカーのせいか、歯につくヤニだけは気にしています。しかし、肝心の歯医者へ行くという行為をしないため、年齢も年齢だしひどいことになっているのではないかと思います。
何でも、何か問題が起こってからでないと、行動できないのです。予測行動というものが出来ないらしいです。
想像が出来ないようです。例え想像が出来ても、面倒くさいなど自分との戦いという側面もありますよね。それは皆同じです。しかし、夫は、この先これをやらないと損をするのは自分だぞ、と分かっていてもやれないのです。目の前から見えなくなれば、結果オーライなのです。
こういう自己管理の出来ない人間が、まともな仕事に正社員として採用されるわけはありません。
いくら高学歴で、経験がある人間だったとしても、採用担当者はよく観察しているとみえます。問題点はそこではないんですもんね。昨今は、発達障がいという問題もそこそこ知られるようになってきているので、例え東大出の人間でも即採用なんてことにはならないようですね。多分、本人も周囲の人間も気づいてないケースは、山のようにあるんじゃないでしょうか。