これは、実家の母親の話しです。夫の口を拭く癖のことを書いていて、思い出しました。
子供の頃、多くの家庭がそうであったように、わたしの家でも父親の帰りはいつも遅いものでした。母親とわたしたち子供が休んでから、深夜の帰宅になることも多かったです。
母親は、毎日毎晩、念入りに戸締りを確認しました。
子供の時分は何とも思わなかったです。しかし、少し成長すると、ちょっと異様に感じられました。
特に、窓と玄関のドア。ガスの元栓。1度、2度のみならず、3度も4度も確認するのです。そうしないと、気が済まないらしいのです。
特に外出するときは、もう大変でした。
ドアにカギをかけ、さぁ出発。すぐに戻って、再び確認。また少し歩くと、三度戻ります。その度に、ドアをガンガン引っ張って、鍵がかかっているかを確認するのです。
わたしたち子供は、毎度定番の行事が始まったくらいの認識でした。父親は、怒っていましたが、やめさせることは出来なかったようです。
そしてついに。ドアの蝶番が、壊れました。
呼ばれた業者の人は、なぜ壊れたのか聞きました。父親がことの次第を話すと、呆れていたようです。
母親は、確認の度に、力いっぱい引っ張っていました。そんなことを、年単位で毎日365日欠かさずやっていたわけです。
侵入者から家族を守るためのドアを、逆にあなたが壊したのですよ。業者の人にそう言われて、母親は目が覚めたらしいです。ずっと後になって、父親から聞きました。
これはやはり、強迫性障害と言われるもののようです。
不潔恐怖症で、何度も手を洗ってしまうとか、戸締りやスイッチの行き過ぎた確認行為、どれも不安障害の一種のようです。自分で、やり過ぎ、無意味とわかっていても辞められないのです。
当時、母親は自分はこういう性格だからと、自覚はなかったようです。
しかし、夫の場合は、これではないと思います。
むしろ、自閉症の子供が、何回も何回も同じ行動を繰り返してしまうのに似ています。夫は、ADHDだけでなく、ASDも合わせ持っていると思います。
わたしに関してはむしろ、これまで念入りに確認する、といったことはしない方でした。ところが最近は、忘れっぽくなっているようで、我ながらびっくりしています。
忘れ物を取りに家に戻ったら(忘れ物自体は、すぐに気がつく)、部屋の電気がつきっぱなしになっていて、びっくり(*_*)。
テレビがつきっぱなしになっていることもありました。えっ・・・、わたし、何で気がつかなかったんだろう・・。
めちゃめちゃ不安になってしまって、最近は家を出るとき、指さし確認を始めました。
「指で差し声を出して確認する」のって、かなり効果高いらしいですよ。お試しあれ(自分でやれ)。